キーワードで検索

エスピーシー、高品位な仕上がりを評価〜特殊色専用機の第1号機が稼働開始

2019年4月16日ケーススタディ

 半ば諦めていたとき、ついに同社が求めていた生産設備が富士ゼロックスから発売された。それこそが「DocuColor 7171 P (Model-ST)」だ。
特殊色専用機の第1号機を導入
 同機は、ゴールド、シルバー、ホワイトにブラックを加えた4色を搭載する特殊色専用のプロダクションプリンター。小久保課長が認めた「Iridesse Production Press」の特殊トナーを搭載して、光輝性の高いゴールドやシルバーなどの印刷を可能にした。その印刷仕上がりを評価し、同社は今年2月に導入に至った。

 導入からわずか1ヵ月ではあるが、すでに特殊トナーを使用した印刷物を受注しているという。また、様々な色紙への印刷が可能となったことに刺激を受けた制作スタッフから、魅力的なサンプルが営業スタッフへ次々と提供され、営業スタッフも顧客に対して積極的に提案を行い、顧客の反応を持ち帰っては制作スタッフと共有するといったコミュニケーションが活発になったという。

 同機の特殊トナーの表現力について中田社長は、「婚礼や叙勲などのイベントでは、金はどうしても欠かせないアイテム。これまでは、箔押し加工で対応してきたが、導入後は内製化することができた」と評価している。

 同社では、Versantシリーズ2機種を設置しており、従来の4色印刷についてはこれらの設備で対応する。特殊トナー専用機については、差別化戦略の印刷機として稼働させていく。

 そのため、小久保課長は様々な色紙を使い特殊トナー各色との相性などを確認するテストを実施している。加えて、実際にその印刷物が使われる光源下での視覚的効果までも検証している。
紙の風合いと特殊トナーを融合させることで高付加価値印刷物の提供が可能となる
 「印刷の概念を覆す可能性を持った印刷機だと実感している。今までは、黒い紙にブラックを印刷することなど考えたことがなかった。しかし、実際に印刷してみるとニス引きのような表現が可能になる」(小久保課長)

 今後は、課題となっていた手作業の削減、箔押し加工の内製化、そしてデジタル印刷の特性である多品種・小ロット対応力を活かし、同社の強みである「小回りのきくサービスの提供」のさらなる向上を図っていく方針だ。

 「現在、人口減少に比例してブライダル人口も減少傾向にある。この難局を打破するためにも、この特殊色専用機を活用して、これまでにないような魅力溢れる印刷物を創り出し、ブライダル関連業界の活性化に貢献していきたい」(中田社長)

新着トピックス

dp_yamazen_ipa2023_photbook_rgb_tn.jpg

ヤマゼンコミュニケイションズ、VRの世界観を印刷物として提供

2024年1月26日企業・経営

 ヤマゼンコミュニケイションズ(株)(本社/栃木県宇都宮市、山本堅嗣宣社長)は、2023年度の「Innovation print Awards(以下、IPA)」において、「フォトブック...全文を読む

kodak_24ny_top_dp_tn.jpg

コダックジャパン、オフとデジタル両輪で印刷業界にコミット

2024年1月16日スペシャリスト

 ワールドワイドでコダックの事業全体の7〜8割を占める印刷関連事業。プレート、CTP機器、ワークフローを三位一体とするオフセット印刷事業と、「唯一無二」の尖った製品ポートフォリオを持つ...全文を読む

最新ニュース

jet-press-fp790_release_dp_tn.jpg

軟包装印刷向け水性インクジェットデジタルプレス「Jet Press FP790」発売

2024年3月26日

 富士フイルム(株)(後藤禎一社長・CEO)は、インクジェットデジタルプレス「Jet Press」シリーズの新ラインアップとして、軟包装印刷市場を対象とした水性インクジェットプレス「J...全文を読む

富士フイルム、ワイドフォーマットIJ向け「AQUAFUZE技術」を開発

2024年3月26日

 富士フイルム(株)(後藤禎一社長・CEO)は、ワイドフォーマットインクジェットプリンター向けに、水性顔料インクジェットインク中に光硬化性樹脂を安定的に分散させる独自技術「AQUAFU...全文を読む

kodak_drupa-2024-booth_dp_tn.jpg

コダック、drupa2024でインクジェットとオフセットのソリューション展開

2024年3月25日

 コダック社は、5月28日から開催される「drupa2024」に出展し、印刷会社の生産性と収益性向上を支援するために設計されたデジタルテクノロジーと従来の印刷ソリューションを展示する(...全文を読む

エスピーシー、高品位な仕上がりを評価〜特殊色専用機の第1号機が稼働開始

2019年4月16日ケーススタディ

  • twitter
  • facebook
  • line
 半ば諦めていたとき、ついに同社が求めていた生産設備が富士ゼロックスから発売された。それこそが「DocuColor 7171 P (Model-ST)」だ。
特殊色専用機の第1号機を導入
 同機は、ゴールド、シルバー、ホワイトにブラックを加えた4色を搭載する特殊色専用のプロダクションプリンター。小久保課長が認めた「Iridesse Production Press」の特殊トナーを搭載して、光輝性の高いゴールドやシルバーなどの印刷を可能にした。その印刷仕上がりを評価し、同社は今年2月に導入に至った。

 導入からわずか1ヵ月ではあるが、すでに特殊トナーを使用した印刷物を受注しているという。また、様々な色紙への印刷が可能となったことに刺激を受けた制作スタッフから、魅力的なサンプルが営業スタッフへ次々と提供され、営業スタッフも顧客に対して積極的に提案を行い、顧客の反応を持ち帰っては制作スタッフと共有するといったコミュニケーションが活発になったという。

 同機の特殊トナーの表現力について中田社長は、「婚礼や叙勲などのイベントでは、金はどうしても欠かせないアイテム。これまでは、箔押し加工で対応してきたが、導入後は内製化することができた」と評価している。

 同社では、Versantシリーズ2機種を設置しており、従来の4色印刷についてはこれらの設備で対応する。特殊トナー専用機については、差別化戦略の印刷機として稼働させていく。

 そのため、小久保課長は様々な色紙を使い特殊トナー各色との相性などを確認するテストを実施している。加えて、実際にその印刷物が使われる光源下での視覚的効果までも検証している。
紙の風合いと特殊トナーを融合させることで高付加価値印刷物の提供が可能となる
 「印刷の概念を覆す可能性を持った印刷機だと実感している。今までは、黒い紙にブラックを印刷することなど考えたことがなかった。しかし、実際に印刷してみるとニス引きのような表現が可能になる」(小久保課長)

 今後は、課題となっていた手作業の削減、箔押し加工の内製化、そしてデジタル印刷の特性である多品種・小ロット対応力を活かし、同社の強みである「小回りのきくサービスの提供」のさらなる向上を図っていく方針だ。

 「現在、人口減少に比例してブライダル人口も減少傾向にある。この難局を打破するためにも、この特殊色専用機を活用して、これまでにないような魅力溢れる印刷物を創り出し、ブライダル関連業界の活性化に貢献していきたい」(中田社長)

新着トピックス

新着ニュース

PAGE TOP