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堀内カラー、可能性秘める「厚盛印刷」〜「色を見る力」で印刷業界と協業へ

「品質」と「生産性」をバランス良く両立:フラットベッドUVIJ「JETI MIRA」導入事例

2019年9月30日ケーススタディ

質感や凹凸感をリアルに表現する「厚盛印刷」

奥津 氏 2018年2月、ディスプレイ事業の新たな戦略機として「鳴り物入り」で設置されたJETI MIRA。オペレーションを担当する制作1課の奥津謙介氏は「まず、一番驚いたのは『生産スピード』である。通常のものならば、既設機で1週間かかっていたものが、たった1日程度で終わってしまうぐらい速い」と評価する。JETI MIRAの出力スピードは、標準モードで43平方メートル/時。スペック上でも既設機を圧倒する出力スピードを誇る。また、従来のような貼り合わせる工程を排除できること、またインク単価も含めると相当のコスト低減効果が見込めるという。

 「導入から約1年半、大きなトラブルはなく安定している。UV機は3台目になるが、既設の2台で苦労したパスのスジや粒状感の問題もない。メンテナンスの対応も早く、JETI MIRAに関しては、スムースに立ち上がった印象しかない」と語る奥津氏は、RIP処理の速さや直感的なインターフェースによる操作性も高く評価している。

 「圧倒的な生産性」に加え、「新たなアプリケーションへの開発意欲を掻き立てるプリンタ」として高い評価を得るJETI MIRA。その代表的な特殊機能が「厚盛印刷」と「3Dレンズ印刷」である。もちろん堀内カラーでも、この「付加価値創造機能」は機種選択を左右する大きな要素となっている。

 なかでも現在最も引き合いが多いのが「厚盛印刷」だ。これは、言うまでもなく、実際のデザインの質感や凹凸感をリアルに表現できる印刷機能。例えば、油絵の複製では、厚盛りによるタッチの表現とニスによる質感の再現でクライアントからの反響も大きいようだ。

 この「厚盛印刷」は、他のプリンタでも多層印刷することで物理的には可能だが、生産性という面で商業ベースでは現実的でない。しかし、JETI MIRAの場合、プリントヘッドから通常の最大1,200%のインクを吐出できるため、ワンパスでも0.3ミリ程度の厚盛りが可能である。油絵の再現では、ワンパスで十分そのタッチを表現できるそうだ。

 「工夫次第でやれることが沢山ある。使っていて楽しい機械である」(奥津氏)

果物の断面の質感を厚盛印刷を表現したカレンダーのサンプル

「何でもできる、欲が出る機械」

 最近では、店舗内の壁面に使う石膏ボードなどの建材に直接印刷するというニーズもある。「建材のようなものから口紅のキャップへの厚盛印刷など、大きな物から小さな物まで、我々には思いもよらないニーズがある。改めてJETI MIRAの守備範囲の広さに驚いている」(藤原課長)

 また、同社は現在、什器に注力しており、その工程で「折る」という作業がともなうが、従来のUVインクでは割れてしまうケースも多い。これに対してアグフアのインクは、柔軟性・伸縮性に優れ、印刷後に折っても割れにくい特性があるほか、さらにラミネート適性にも優れ、シルバリング(ラミネート時に発生する空気の巻き込みによるグラフィックの白化現象)なども発生しにくい。

 JETI MIRAを「何でもできる、欲が出る機械」と表現する原嶋所長。今後は、稼働率向上に向けて、海外へ流出しつつある大量ロットのボードへのダイレクト印刷の需要を取り込んでいく一方で、小ロットで大判サイズのポスターなどの分野を中心に、印刷業界との協業の可能性を探っていきたいとしている。

 「プロラボと印刷業界は近いようで遠い存在だった。しかし、最近はその垣根がなくなりつつあり、棲み分けが難しくなっている。そのことを『競合』と見なすのではなく、いまは協業していく時代だと私は考える。互いを補完する関係を構築しながら、ともに市場を獲得していく。現在、そんなことを考えている」(原嶋所長)

 また、藤原課長も印刷会社との協業の可能性について「都内に設置しているJETI MIRAは、当社の1台だけだと聞いている。印刷会社の方々にもぜひ見学に来てもらいたい」と呼びかけている。

 写真家、コスメ、アパレルなどの厳しい品質要求に応えることで育んできた「色を見る力」により、他のディスプレイ会社とは一線を画する存在だと言える堀内カラー。印刷会社との協業においても、その「色を見る力」は大きな武器となり、印刷会社にとっては心強いパートナーとなりうる存在である。

【参考URL】https://www.horiuchi-color.co.jp/news/2019/20190402.html

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2019年9月30日ケーススタディ

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質感や凹凸感をリアルに表現する「厚盛印刷」

奥津 氏 2018年2月、ディスプレイ事業の新たな戦略機として「鳴り物入り」で設置されたJETI MIRA。オペレーションを担当する制作1課の奥津謙介氏は「まず、一番驚いたのは『生産スピード』である。通常のものならば、既設機で1週間かかっていたものが、たった1日程度で終わってしまうぐらい速い」と評価する。JETI MIRAの出力スピードは、標準モードで43平方メートル/時。スペック上でも既設機を圧倒する出力スピードを誇る。また、従来のような貼り合わせる工程を排除できること、またインク単価も含めると相当のコスト低減効果が見込めるという。

 「導入から約1年半、大きなトラブルはなく安定している。UV機は3台目になるが、既設の2台で苦労したパスのスジや粒状感の問題もない。メンテナンスの対応も早く、JETI MIRAに関しては、スムースに立ち上がった印象しかない」と語る奥津氏は、RIP処理の速さや直感的なインターフェースによる操作性も高く評価している。

 「圧倒的な生産性」に加え、「新たなアプリケーションへの開発意欲を掻き立てるプリンタ」として高い評価を得るJETI MIRA。その代表的な特殊機能が「厚盛印刷」と「3Dレンズ印刷」である。もちろん堀内カラーでも、この「付加価値創造機能」は機種選択を左右する大きな要素となっている。

 なかでも現在最も引き合いが多いのが「厚盛印刷」だ。これは、言うまでもなく、実際のデザインの質感や凹凸感をリアルに表現できる印刷機能。例えば、油絵の複製では、厚盛りによるタッチの表現とニスによる質感の再現でクライアントからの反響も大きいようだ。

 この「厚盛印刷」は、他のプリンタでも多層印刷することで物理的には可能だが、生産性という面で商業ベースでは現実的でない。しかし、JETI MIRAの場合、プリントヘッドから通常の最大1,200%のインクを吐出できるため、ワンパスでも0.3ミリ程度の厚盛りが可能である。油絵の再現では、ワンパスで十分そのタッチを表現できるそうだ。

 「工夫次第でやれることが沢山ある。使っていて楽しい機械である」(奥津氏)

果物の断面の質感を厚盛印刷を表現したカレンダーのサンプル

「何でもできる、欲が出る機械」

 最近では、店舗内の壁面に使う石膏ボードなどの建材に直接印刷するというニーズもある。「建材のようなものから口紅のキャップへの厚盛印刷など、大きな物から小さな物まで、我々には思いもよらないニーズがある。改めてJETI MIRAの守備範囲の広さに驚いている」(藤原課長)

 また、同社は現在、什器に注力しており、その工程で「折る」という作業がともなうが、従来のUVインクでは割れてしまうケースも多い。これに対してアグフアのインクは、柔軟性・伸縮性に優れ、印刷後に折っても割れにくい特性があるほか、さらにラミネート適性にも優れ、シルバリング(ラミネート時に発生する空気の巻き込みによるグラフィックの白化現象)なども発生しにくい。

 JETI MIRAを「何でもできる、欲が出る機械」と表現する原嶋所長。今後は、稼働率向上に向けて、海外へ流出しつつある大量ロットのボードへのダイレクト印刷の需要を取り込んでいく一方で、小ロットで大判サイズのポスターなどの分野を中心に、印刷業界との協業の可能性を探っていきたいとしている。

 「プロラボと印刷業界は近いようで遠い存在だった。しかし、最近はその垣根がなくなりつつあり、棲み分けが難しくなっている。そのことを『競合』と見なすのではなく、いまは協業していく時代だと私は考える。互いを補完する関係を構築しながら、ともに市場を獲得していく。現在、そんなことを考えている」(原嶋所長)

 また、藤原課長も印刷会社との協業の可能性について「都内に設置しているJETI MIRAは、当社の1台だけだと聞いている。印刷会社の方々にもぜひ見学に来てもらいたい」と呼びかけている。

 写真家、コスメ、アパレルなどの厳しい品質要求に応えることで育んできた「色を見る力」により、他のディスプレイ会社とは一線を画する存在だと言える堀内カラー。印刷会社との協業においても、その「色を見る力」は大きな武器となり、印刷会社にとっては心強いパートナーとなりうる存在である。

【参考URL】https://www.horiuchi-color.co.jp/news/2019/20190402.html

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