大洞印刷、プラットフォーマーとしての力を強化 - 「PaaS(パース)」提唱
2020年3月31日ケーススタディ
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接続性の良いプラットフォーマーへ〜「そのためにも幅広いデジタル印刷技術が必要」
製造業の筆頭であるトヨタが提唱する「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス=マース)」。自動運転やITを組み合わせたモビリティサービスとして注目されているが、大洞専務は印刷業界にも同様のサービスは必要不可欠なものになるとしている。
「印刷物というモノを提供して、お金に換えるビジネスモデルは終わった。これからは印刷サービスを提供する時代であり、その結果として印刷物が生まれる。これまでとは順番が逆になる」(大洞専務)。
そして、印刷業界のプラットフォーマーとしての力を強化する同社はこのほど「PaaS(プリンティング・アズ・ア・サービス=パース)」を提唱。同サービスを活用し、IT業界など他社とも協力しながらインターネットやモバイルアプリなどを使用した印刷サービスを提供していく。「当社が目指しているのは、PaaSを実現するためのプラットフォーマーになっていくことである。これは必ずしも我々がサービスを提供するわけではない。PaaSというプリントサービスの中で、印刷物を提供していくためのプラットフォーマーになっていこうということである。当社で提供する通販サービス『ボラネット』などはプラットフォームの上に自社ブランドのサービスを乗せているものになる」(大洞専務)
そして、PaaSを実現していくためにも「より接続性の良い」プラットフォーマーになることを目指しており、そのための最低限の準備として、デジタル印刷で実現可能な技術にも積極的に取り組んでいく考えを示している。
「プラットフォーマーとしての接続性の良さというか、いかに簡単にコストをかけずにつないでいただけるかが重要と考えている。せっかくプラットフォーマーとしての我々につないでいただいても、それに対応できる技術がなければ意味がない。そのための最低限の準備として、Indigoで実現できる技術トレンドなどにも積極的に取り組んでいる」(大洞専務)
昨今の新しい取り組みとしては、Indigoを活用したインビジブル印刷を開始した。「この技術を特別に売り込みたいという理由で始めたのではなく、HP社が新しいインキを開発したので、デジタル印刷技術の幅を拡げるものの1つという意味で採用した」(大洞専務)
今後の目標は「プラットフォーマーとしての力をより強くしていきたい」と大洞専務。PaaSの実現により、印刷業としての「コア」の部分を変革し、これまでとは違った新しい印刷サービスの提供を目指すという同社の展開に注目したい。
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そして、印刷業界のプラットフォーマーとしての力を強化する同社はこのほど「PaaS(プリンティング・アズ・ア・サービス=パース)」を提唱。同サービスを活用し、IT業界など他社とも協力しながらインターネットやモバイルアプリなどを使用した印刷サービスを提供していく。
「当社が目指しているのは、PaaSを実現するためのプラットフォーマーになっていくことである。これは必ずしも我々がサービスを提供するわけではない。PaaSというプリントサービスの中で、印刷物を提供していくためのプラットフォーマーになっていこうということである。当社で提供する通販サービス『ボラネット』などはプラットフォームの上に自社ブランドのサービスを乗せているものになる」(大洞専務)
そして、PaaSを実現していくためにも「より接続性の良い」プラットフォーマーになることを目指しており、そのための最低限の準備として、デジタル印刷で実現可能な技術にも積極的に取り組んでいく考えを示している。
「プラットフォーマーとしての接続性の良さというか、いかに簡単にコストをかけずにつないでいただけるかが重要と考えている。せっかくプラットフォーマーとしての我々につないでいただいても、それに対応できる技術がなければ意味がない。そのための最低限の準備として、Indigoで実現できる技術トレンドなどにも積極的に取り組んでいる」(大洞専務)
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