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共進ペイパー&パッケージ、デジタル印刷による通販サービス好調

プライムファイア、ハコプレ紙袋が牽引〜2-3月は前年比147%

2020年4月9日ケーススタディ

 (株)共進ペイパー&パッケージ(本社/神戸市中央区、鍛治川清司社長)では、デジタル印刷機を活用した通販サービスの展開が軌道に乗っている。鍛治川和広常務取締役は「B1デジタル印刷機プライムファイア106の導入と、通販サービス『ハコプレ紙袋』が売上を牽引している」としており、今年2月-3月の売上は前年比147%になっているという。同社は2020年、さらに新たな通販サービスを発表する予定で、デジタル印刷で売上20億円という目標が手に届くところにまで迫っている。

 デジタル印刷で柱を立てる--。これは、同社が関東工場にデジタル印刷機「iGen4」を導入し、小ロットパッケージ通販サービス「ハコプレ」を立ち上げ、通販サービスの市場に名乗りを上げた2013年4月から掲げてきた目標である。同社では、デジタル印刷を印刷紙器や段ボールなどトータルにパッケージを手掛ける企業としての柱、タイにも工場を持つグローバル企業としての柱に次ぐ3本目の柱に成長させるべく、通販サービスの展開と合わせ、デジタル印刷設備の強化も進めてきた。

 通販サービスの展開としては、この7年間で「ハコプレ」に続いてBtoC向け極小ロットパッケージ「世界にひとつの箱」、小売店や飲食店にメニューやポスター・POPなどを提供する「ポップレ」、紙袋専門の小ロット・超短納期・超低価格サービス「ハコプレ紙袋」、極小ロットのパッケージを対象にした「サンプルパッケージ.com」などを開設し、小ロット印刷物の大量受注によりデジタル印刷による売上を年々拡大してきた。

そしてこの間、2015年1月に2台目のデジタル印刷機となる「Versant2100Press」を導入。続いて同年9月にはB2サイズ・厚紙対応「JetPress720S」を導入し、さらに2018年5月には「Iridesse Production Press」を導入するなど、通販サービスによる新市場開拓と売上拡大に合わせ、デジタル印刷事業を設備面でも加速させてきた。そして2019年11月には、国内1号機のB1デジタル印刷機「プライムファイア106」を導入し、本稼働を開始した。

Primefire106の前で鍛治川常務

 プライムファイア106は、750×1,060mmのオフセット菊全以上の用紙を1時間あたり2500枚通紙可能であることに加えて、通常のCMYKにオレンジ、グリーン、バイオレットの3色を加えた7色のインクジェットユニットに各色25個のインクジェットヘッドを搭載し、パントンカラーの95%の色域をカバーすることができる。また、1枚あたりの用紙に120億のインクドロップを照射することにより、高い次元で色の安定性を実現する。

 同社は現在、「プライムファイア106」を業界全体で活用していくことを目的に、WEB入稿限定による会員企業を募集している。鍛治川常務は「印刷通販のようにプライムファイアを使用できるサービスを行っていく。例えば、小ロットの大判ポスターをオフセットからプライムファイアに切り替えることによるコスト削減の提案を行う。これにより、小ロットの大判ポスターをさらに低コスト・短納期で製作することが可能になり、市場価格1枚2,000〜5,000円のものを980円で販売することができる」とそのメリットを説明する。会員企業は限定30社を予定しており、そのうち10社が決定しているという。

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 (株)共進ペイパー&パッケージ(本社/神戸市中央区、鍛治川清司社長)では、デジタル印刷機を活用した通販サービスの展開が軌道に乗っている。鍛治川和広常務取締役は「B1デジタル印刷機プライムファイア106の導入と、通販サービス『ハコプレ紙袋』が売上を牽引している」としており、今年2月-3月の売上は前年比147%になっているという。同社は2020年、さらに新たな通販サービスを発表する予定で、デジタル印刷で売上20億円という目標が手に届くところにまで迫っている。

 デジタル印刷で柱を立てる--。これは、同社が関東工場にデジタル印刷機「iGen4」を導入し、小ロットパッケージ通販サービス「ハコプレ」を立ち上げ、通販サービスの市場に名乗りを上げた2013年4月から掲げてきた目標である。同社では、デジタル印刷を印刷紙器や段ボールなどトータルにパッケージを手掛ける企業としての柱、タイにも工場を持つグローバル企業としての柱に次ぐ3本目の柱に成長させるべく、通販サービスの展開と合わせ、デジタル印刷設備の強化も進めてきた。

 通販サービスの展開としては、この7年間で「ハコプレ」に続いてBtoC向け極小ロットパッケージ「世界にひとつの箱」、小売店や飲食店にメニューやポスター・POPなどを提供する「ポップレ」、紙袋専門の小ロット・超短納期・超低価格サービス「ハコプレ紙袋」、極小ロットのパッケージを対象にした「サンプルパッケージ.com」などを開設し、小ロット印刷物の大量受注によりデジタル印刷による売上を年々拡大してきた。

そしてこの間、2015年1月に2台目のデジタル印刷機となる「Versant2100Press」を導入。続いて同年9月にはB2サイズ・厚紙対応「JetPress720S」を導入し、さらに2018年5月には「Iridesse Production Press」を導入するなど、通販サービスによる新市場開拓と売上拡大に合わせ、デジタル印刷事業を設備面でも加速させてきた。そして2019年11月には、国内1号機のB1デジタル印刷機「プライムファイア106」を導入し、本稼働を開始した。

Primefire106の前で鍛治川常務

 プライムファイア106は、750×1,060mmのオフセット菊全以上の用紙を1時間あたり2500枚通紙可能であることに加えて、通常のCMYKにオレンジ、グリーン、バイオレットの3色を加えた7色のインクジェットユニットに各色25個のインクジェットヘッドを搭載し、パントンカラーの95%の色域をカバーすることができる。また、1枚あたりの用紙に120億のインクドロップを照射することにより、高い次元で色の安定性を実現する。

 同社は現在、「プライムファイア106」を業界全体で活用していくことを目的に、WEB入稿限定による会員企業を募集している。鍛治川常務は「印刷通販のようにプライムファイアを使用できるサービスを行っていく。例えば、小ロットの大判ポスターをオフセットからプライムファイアに切り替えることによるコスト削減の提案を行う。これにより、小ロットの大判ポスターをさらに低コスト・短納期で製作することが可能になり、市場価格1枚2,000〜5,000円のものを980円で販売することができる」とそのメリットを説明する。会員企業は限定30社を予定しており、そのうち10社が決定しているという。

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