FFGS、「3 in 1」で既存機を「超越」したスーパーワイド機:Acuity Ultraシリーズ
高いメディア対応力〜大阪ショールームで実機デモ可能に
2020年7月13日製品・テクノロジー
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)(辻重紀社長、以下「FFGS」)は7月、「高画質」「高生産性」「汎用性」の3つの特長を併せ持つスーパーワイドフォーマットUVインクジェットロールプリンタ「Acuity Ultraシリーズ」の販売を開始する。IGAS2018でも実機デモが行われた同プリンタだが、その後、国内市場の適性に応じて30箇所以上の改良が加えられ、「既存機を『超越』したスーパーワイドフォーマット機」として市場投入する。今回、同社ワイドフォーマット営業部 技術グループの安倍慎哉担当課長に、開発の背景や機能的特長、今後の販促展開などについて話を聞いた。
ワールドワイド40台が稼働
「Acuity Ultra」は、2018年5月にベルリンで開催された「FESPA2018」で発表されると同時にワールドワイドで販売が開始されたUVインクジェットロールプリンタ。最大印刷幅3.2/5mの2機種をラインナップし、日本国内においては、「IGAS2018」のFFGSブースに5m機が実機展示され、そのスーパーワイドフォーマットプリンタの迫力の筐体と高い品質、印刷スピードに多くの来場者が目を奪われたのも記憶に新しい。その後、国内のテストユーザーでもトライアル運用が開始された。
欧州での先行発売に対し、日本市場では単純に品質面だけでなく、運用面や操作性も重視されることから、このテスト運用におよそ1年の歳月が費やされ、国内市場の適性に応じて30箇所以上の改良を加えることで、その操作性と安定性が高められた。そして今年1月からは、満を持してFFGSの大阪ショールーム「i-Communication Center大阪」に3.2m機が設置され、2月からオープンハウスも開催。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあったが、この7月に国内発売を開始する予定。
開発の段階からターゲットとしていたユーザー層は、同社が得意とする大判プリント分野への事業領域拡張を狙う商業印刷会社に加え、従来のワイドフォーマット市場であるサイン&ディスプレイ事業者、さらに品質要求レベルがより高いフォトラボ事業者だ。開発コンセプトについて安倍課長は、「高画質かつ高生産性を両立する、既存機を『超越』したスーパーワイドフォーマット機」と位置付けた上で、「既存機の置換による事業効率化をはじめ、既存機では難しかったコルトン代替などの高付加価値アプリケーション、さらにはテンションファブリックや『脱プラ』を背景とした非プラスチック系新素材といった特殊素材への対応を促進し、お客様の採算性向上や新規分野への事業拡張に貢献することを目的に開発されたものである」と説明している。
ワールドワイドではイギリスのエコー・ハウス社が、また日本国内においてはスタジオアリスグループの(株)JVIS(本社/東京都八王子市)が大阪支社にそれぞれ1号機を導入。いずれも「既存機では出せないレベルの品質」が高く評価されている。現在、約40台がワールドワイドで稼働(うち7割が5m機)しており、世界における富士フイルムのワイドフォーマットプリンタ事業では主軸の製品となっている。
新着トピックス
-
ケーススタディ 門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
-
ケーススタディ 尾崎スクリーン、熱転写の新たな領域へ[HP Indigo 7K デジタル印刷機導入事例]
リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
2025年6月27日ケーススタディ
「アイデア什器」の(株)リンクス(本社/岐阜県関市倉知2639-1、吉田哲也社長)は昨年11月、富士フイルムの枚葉インクジェットデジタルプレス「JetPress750S」(厚紙仕様)...全文を読む
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
2025年6月4日製品・テクノロジー
コニカミノルタジャパン(株)は、デジタルカラー印刷システムの最上位機種「AccurioPress(アキュリオプレス) C14010シリーズ」の発売を記念して4月23・24日の2日間、...全文を読む
最新ニュース
エプソン、世界最少の小型軽量デジタルプリンター「EP-101」が「機械遺産」に選定
2025年8月7日
セイコーエプソン(株)がエプソンミュージアム諏訪(長野県諏訪市)に所蔵している、1968年より発売した世界最小(同社調べ(当時))の小型軽量デジタルプリンター「EP-101」が、(一...全文を読む
リコー、広幅対応DTFプリンター「RICOH Pro D1600」を松井色素化学工業所に供給開始
2025年8月7日
(株)リコー(大山晃社長)は、産業用テキスタイル印刷市場向けに、高生産性を実現する広幅対応Direct To Film(DTF)プリンター「RICOH Pro D1600」について、...全文を読む
コニカミノルタ、反応染料用インライン前処理インク「O'ROBE」の提供開始
2025年7月29日
コニカミノルタ(株)(本社/東京都千代田区、大幸利充社長、以下、コニカミノルタ)は、インクジェットテキスタイルプリンター「Nassenger(ナッセンジャー)」シリーズ用インクとして...全文を読む
FFGS、「3 in 1」で既存機を「超越」したスーパーワイド機:Acuity Ultraシリーズ
高いメディア対応力〜大阪ショールームで実機デモ可能に
2020年7月13日製品・テクノロジー
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)(辻重紀社長、以下「FFGS」)は7月、「高画質」「高生産性」「汎用性」の3つの特長を併せ持つスーパーワイドフォーマットUVインクジェットロールプリンタ「Acuity Ultraシリーズ」の販売を開始する。IGAS2018でも実機デモが行われた同プリンタだが、その後、国内市場の適性に応じて30箇所以上の改良が加えられ、「既存機を『超越』したスーパーワイドフォーマット機」として市場投入する。今回、同社ワイドフォーマット営業部 技術グループの安倍慎哉担当課長に、開発の背景や機能的特長、今後の販促展開などについて話を聞いた。
ワールドワイド40台が稼働
「Acuity Ultra」は、2018年5月にベルリンで開催された「FESPA2018」で発表されると同時にワールドワイドで販売が開始されたUVインクジェットロールプリンタ。最大印刷幅3.2/5mの2機種をラインナップし、日本国内においては、「IGAS2018」のFFGSブースに5m機が実機展示され、そのスーパーワイドフォーマットプリンタの迫力の筐体と高い品質、印刷スピードに多くの来場者が目を奪われたのも記憶に新しい。その後、国内のテストユーザーでもトライアル運用が開始された。
欧州での先行発売に対し、日本市場では単純に品質面だけでなく、運用面や操作性も重視されることから、このテスト運用におよそ1年の歳月が費やされ、国内市場の適性に応じて30箇所以上の改良を加えることで、その操作性と安定性が高められた。そして今年1月からは、満を持してFFGSの大阪ショールーム「i-Communication Center大阪」に3.2m機が設置され、2月からオープンハウスも開催。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあったが、この7月に国内発売を開始する予定。
開発の段階からターゲットとしていたユーザー層は、同社が得意とする大判プリント分野への事業領域拡張を狙う商業印刷会社に加え、従来のワイドフォーマット市場であるサイン&ディスプレイ事業者、さらに品質要求レベルがより高いフォトラボ事業者だ。開発コンセプトについて安倍課長は、「高画質かつ高生産性を両立する、既存機を『超越』したスーパーワイドフォーマット機」と位置付けた上で、「既存機の置換による事業効率化をはじめ、既存機では難しかったコルトン代替などの高付加価値アプリケーション、さらにはテンションファブリックや『脱プラ』を背景とした非プラスチック系新素材といった特殊素材への対応を促進し、お客様の採算性向上や新規分野への事業拡張に貢献することを目的に開発されたものである」と説明している。
ワールドワイドではイギリスのエコー・ハウス社が、また日本国内においてはスタジオアリスグループの(株)JVIS(本社/東京都八王子市)が大阪支社にそれぞれ1号機を導入。いずれも「既存機では出せないレベルの品質」が高く評価されている。現在、約40台がワールドワイドで稼働(うち7割が5m機)しており、世界における富士フイルムのワイドフォーマットプリンタ事業では主軸の製品となっている。
新着トピックス
-
門那シーリング印刷(大阪)、除電機能で作業効率向上[Revoria Press PC1120導入事例]
2025年8月8日 ケーススタディ
-
尾崎スクリーン、熱転写の新たな領域へ[HP Indigo 7K デジタル印刷機導入事例]
2025年8月4日 ケーススタディ
-
リンクス、スキルレスで人材確保、育成期間短縮[JetPress750S導入事例]
2025年6月27日 ケーススタディ
-
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
2025年6月4日 製品・テクノロジー
-
大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
2025年5月8日 ケーススタディ
新着ニュース
SNSランキング
- 63sharesミマキ、330シリーズとエコ溶剤インクが3M MCS保証認定
- 43sharesパラシュート、スマホで偽造品識別が可能なデジタル暗号化技術サービスの提供開始
- 39sharesエプソン、立体物への直接印刷を可能にする「Direct to Shape Printing System」発表
- 38sharesKOMORI、241名が来場した新春特別内覧会のデモ動画(Impremia IS29s」公開
- 29sharesKOMORI、インクジェット印刷機とデジタル加飾機の連携披露
- 27shares日印機工とプリデジ協、IGAS2027の日程決定-2027年8月に東京ビッグサイトで開催
- 27sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 26sharesミヤコシ、軟包装向け水性インクジェット「MJP ADVANCED 45X for FILM」発表
- 25shares富士フイルムBI、デジタル印刷作品のコンテスト「IPA」の作品募集開始
- 23sharesリコー、広幅対応DTFプリンター「RICOH Pro D1600」を松井色素化学工業所に供給開始
おすすめコンテンツ
尾崎スクリーン、熱転写の新たな領域へ[HP Indigo 7K デジタル印刷機導入事例]
竹田印刷、多様な個性をかたちに〜アール・ブリュット作品を世界に発信
奥村印刷、新たな価値を紙に付加〜「折り紙食器 beak」でIPA2024に入賞