いこい、ビビッドインクによるRGB色域の再現性で受注拡大[HP Indigo 7900導入事例]
同人誌に写真クオリティ - メディア対応力で新たな可能性も
2020年11月2日ケーススタディ
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同人誌専門の印刷通販サイト「おたクラブ」(https://otaclub.jp)を展開する(同)いこい(本社/大阪市浪速区日本橋4-11-6、根田貴裕社長)は今年1月、「HP Indigo 7900 デジタル印刷機」を増設した。7色構成のうちの2色にHP Indigoの特殊インキであるビビッドピンクとビビッドグリーンを搭載することで、同人誌には欠かせないRGB色域をより豊かに表現。そのざらつき感のないスキントーンなどの評価が口コミで広がり、大きく受注を伸ばしている。
同人誌専門のマンガ喫茶から印刷業へ
同社の創業は2012年。もともと同人誌専門のマンガ喫茶というユニークな事業形態から、そこに派生する印刷ビジネスに新規参入した新鋭企業だ。そのきっかけとなったのはマンガ喫茶内に設置していた1台のコピー機である。これは同人誌の作者が自らデータを持ち込み、フィニッシャーの機能を使って本をつくれるという、あくまで付帯サービスとして設置していたものだが、マンガ喫茶自体の事業がなかなか軌道に乗らない中でも、このコピー機だけは高い稼働率を弾き出していたという。「自分の本を手軽にその場で作れるところを探していた」という利用者の声に商機を感じ取った同社は、早速トナー系のオンデマンド印刷機と小型の無線綴じ機および断裁機を設備し、同人誌印刷を専門とする印刷業へと一気に事業転換をはかった。これが創業から2年後、2014年のことである。
当初は、顧客に店頭でデータを入稿してもらい印刷し、その場で手渡すという店舗型のサービスだったが、4年前に事業拡大を目指して印刷通販サイト「おたクラブ」を立ち上げ、ネット受注型のビジネスモデルへと舵を切った。これを機に大きく売上を伸ばした同社では、印刷事業開始からの6年でライトプロダクション系のトナー機9台のほか、UVインクジェットプリンタや大判出力機、昇華転写プリンタなど、グッズやノベルティ用の生産機も設備するなど、飛躍的な成長を遂げている。
キャラクターの肌の表現力で受注が急増
そんな同社の新たな転機となったのが、デジタルオフセット印刷機「HP Indigo」の導入である。同社では3年前に中古の「HP Indigo 7600」を導入していたが、さらに今年1月には新台の「HP Indigo 7900」を増設している。これら一連のIndigoへの投資について、同社の共同経営者で製造部門を統括する緒方人志氏は、「機種選択については決め打ちだった。以前、Indigoを設備している印刷会社に外注した際の金赤ベタの写真クオリティが鮮明に記憶に残っており、私の中で、大型機を設備するにあたりPOD機とはまったく異なる高品質が得られるIndigo以外の選択肢はなかった」と振り返る。
当初はIndigoのオフセットライクな品質が、同人誌の顧客にどこまで理解され、評価されるかは未知数。それだけに「どこまでこの品質が伝わるか試してみたい」という好奇心のようなものが緒方氏の中でも湧き出てきたという。
「100万部刷るも10部刷るも作者の思い入れは何ら変わらない。その思いに我々がどう応えるか。その答えがIndigoだったということ。トナー機のテカリに対して、IndigoはUVオフセットのようなマットな質感が出る。『しっとりとした仕上がり』という感じだろうか。とくにマット系の用紙に対して、その傾向が顕著である」(緒方氏)
同人誌の制作はタブレットなどを使ったRGB環境がほとんどである。同社の真骨頂は、このRGBデータの印刷にある。その色域の再現性をさらに向上させたのがビビッドインクの採用だ。現在2台のIndigoは、いずれもCMYK+ビビッドピンク+ビビッドグリーン+プレミアムホワイトの7色仕様となっており、ユニークなビビッドインク2色の搭載によってRGB色域の再現性がより豊かなものになっている。
「同人誌の場合、キャラクターの描画が多用されているため、肌の表現、いわゆるスキントーンが重要になる。Indigoのざらつき感のないスキントーンの品質評価は口コミで一気に広がり、発注が急増した」(緒方氏)
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同人誌専門のマンガ喫茶から印刷業へ
同社の創業は2012年。もともと同人誌専門のマンガ喫茶というユニークな事業形態から、そこに派生する印刷ビジネスに新規参入した新鋭企業だ。そのきっかけとなったのはマンガ喫茶内に設置していた1台のコピー機である。これは同人誌の作者が自らデータを持ち込み、フィニッシャーの機能を使って本をつくれるという、あくまで付帯サービスとして設置していたものだが、マンガ喫茶自体の事業がなかなか軌道に乗らない中でも、このコピー機だけは高い稼働率を弾き出していたという。「自分の本を手軽にその場で作れるところを探していた」という利用者の声に商機を感じ取った同社は、早速トナー系のオンデマンド印刷機と小型の無線綴じ機および断裁機を設備し、同人誌印刷を専門とする印刷業へと一気に事業転換をはかった。これが創業から2年後、2014年のことである。
当初は、顧客に店頭でデータを入稿してもらい印刷し、その場で手渡すという店舗型のサービスだったが、4年前に事業拡大を目指して印刷通販サイト「おたクラブ」を立ち上げ、ネット受注型のビジネスモデルへと舵を切った。これを機に大きく売上を伸ばした同社では、印刷事業開始からの6年でライトプロダクション系のトナー機9台のほか、UVインクジェットプリンタや大判出力機、昇華転写プリンタなど、グッズやノベルティ用の生産機も設備するなど、飛躍的な成長を遂げている。
キャラクターの肌の表現力で受注が急増
そんな同社の新たな転機となったのが、デジタルオフセット印刷機「HP Indigo」の導入である。同社では3年前に中古の「HP Indigo 7600」を導入していたが、さらに今年1月には新台の「HP Indigo 7900」を増設している。これら一連のIndigoへの投資について、同社の共同経営者で製造部門を統括する緒方人志氏は、「機種選択については決め打ちだった。以前、Indigoを設備している印刷会社に外注した際の金赤ベタの写真クオリティが鮮明に記憶に残っており、私の中で、大型機を設備するにあたりPOD機とはまったく異なる高品質が得られるIndigo以外の選択肢はなかった」と振り返る。
当初はIndigoのオフセットライクな品質が、同人誌の顧客にどこまで理解され、評価されるかは未知数。それだけに「どこまでこの品質が伝わるか試してみたい」という好奇心のようなものが緒方氏の中でも湧き出てきたという。
「100万部刷るも10部刷るも作者の思い入れは何ら変わらない。その思いに我々がどう応えるか。その答えがIndigoだったということ。トナー機のテカリに対して、IndigoはUVオフセットのようなマットな質感が出る。『しっとりとした仕上がり』という感じだろうか。とくにマット系の用紙に対して、その傾向が顕著である」(緒方氏)
同人誌の制作はタブレットなどを使ったRGB環境がほとんどである。同社の真骨頂は、このRGBデータの印刷にある。その色域の再現性をさらに向上させたのがビビッドインクの採用だ。現在2台のIndigoは、いずれもCMYK+ビビッドピンク+ビビッドグリーン+プレミアムホワイトの7色仕様となっており、ユニークなビビッドインク2色の搭載によってRGB色域の再現性がより豊かなものになっている。
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