K・Dサービス、段ボール×デジタル印刷技術でSDGsの実現へ
環境配慮とコスト削減提案
アイデア次第で様々なマテリアルの代替品に
2021年4月6日スペシャリスト
-
配送箱が小物入れや写真立てに。二次展開の企画に自信
K・Dサービスは2020年7月、アイドルグループ「NMB48」の南羽諒さんが社長を務める架空会社「南ダンボール製作所」と段ボール事業で業務提携。これを契機にNMB48関連の商品も手掛けており、その中でも自信作となっているのが「NMB48福袋2021」の配送用段ボール箱を裏返すと小物入れになり、二次活用できる企画商品だ。
「2タイプあり、1つは全メンバー対象福袋用で、裏側にNMB48のイメージカラーが印刷されてあり、グッズを取り出した後は裏返せばグッズを入れる小物入れになるというもの。もう1つは推しのメンバー指定タイプとなり、51人のメンバー1人1人の顔が裏側に印刷されてあり、段ボール箱の一部を使用して組み立てることで、お気に入りのメンバーの写真入りの写真立てになる」(池田社長)
また、消防署に配送する段ボール箱には、大型の車庫をイメージした絵柄が印刷されていた。配送という役目を果たした後は、ドアや車庫の出入口の部分をカッティングすれば、子供がオモチャの車を出し入れする遊具になるというものだ。従来は「配送」という用途が終われば廃棄されていた段ボール箱を別の製品に二次展開できるという企画は、環境保全の観点からも社会の注目を集めそうだ。「今後も様々な企業にアイデアを提案していきたい」(池田社長)
また、大阪のひらかたパークは現在、NMB48とコラボしたイベントを実施しており、その特設展示場にはNMB48のメンバーの段ボールマテリアルによる等身大パネルが展示されている。
池田社長はこのようなオールダンボール製等身大パネルをイベントだけでなく、将来的にはインターネット通販により個人にも販売展開する構想を検討している。
「人物パネルはファンなら欲しいはず。当社の設備を活用すれば、等身大でも数千円で製作できる。将来的にはNMB48や、その他のグループ、キャラクターなども手掛けていきたい」(池田社長)企業のブランディング戦略にも貢献
同社の段ボールマテリアルによる提案は、環境やコスト削減だけでなく、企業のブランディング戦略にも貢献している。小ロットフルカラー印刷が可能なデジタル印刷機により、従来の段ボール印刷の常識を覆す品質の印刷を小ロットから可能であるからだ。
「現在、フラワーギフトやコーヒーギフトの案件で採用されている。フラワーギフト用の箱には、外側だけでなく、内側にも優雅な花柄デザインが印刷されてあり、商品イメージを高めることができる。コーヒーギフトにも、季節毎にそのイメージに合うデザインを印刷してメーカーのブランディング戦略に活用していただいている」(池田社長)
また、コロナ禍で通販市場が伸びる中、但馬牛を取り扱う企業では、通販事業に力を入れていきたいということで、従来の木箱から、段ボールのパッケージに切り替えたという。
「これにより、従来よりも安価にパッケージを製作できるようになった。また、従来の木箱から紙になったことにより、軽量で持ち運びも楽で、環境にも優しくなった。帯の部分も段ボールで製作している」(池田社長)
また、このほか大手の製菓メーカーなど様々な企業と話が進んでいるということで、段ボールマテリアルのパッケージは今後、従来の木箱やプラスチックなどに変わるスタンダードとして定着していきそうだ。
新着トピックス
2024年4月3日スペシャリスト
コダックジャパンは、日本市場において「効率性」にフォーカスした「頁物印刷」と、郵便料金改定とSDGsを起点とした「パーソナライズDM」という2つの市場に向けたインクジェットプリンティ...全文を読む
大洞印刷、国内外の需要に対応〜デジタル印刷サービスが二桁成長
2024年4月3日企業・経営
(株)日本HP(本社/東京都港区、岡戸伸樹社長)のデジタル印刷機のユーザーである大洞印刷(株)(本社/岐阜県本巣市、大洞広和社長)は、受注から出荷までのワークフロー管理システムを導入...全文を読む
最新ニュース
京セラ、コート紙への印刷可能〜商業用インクジェットプリンター新製品展示
2024年4月17日
京セラドキュメントソリューションズ(株)(安藤博教社長)は、「drupa2024」に出展し、「Small footprint,big potential」をコンセプトに、商業用・産業...全文を読む
モリサワ、初の和文バリアブルフォント「DriveFlux」発表
2024年4月17日
(株)モリサワ(森澤彰彦社長)は、2024年度の新書体として、同社初となる和文バリアブルフォント「DriveFlux(ドライブフラックス/仮称)」を開発中であることを発表した。 「...全文を読む
富士フイルムBI、高精細な画質と高速印刷を両立するプリントヘッドの駆動技術を新開発
2024年4月16日
富士フイルムビジネスイノベーション(株)(本社/東京都港区、浜直樹社長・CEO)は、商業印刷用の高速ロール紙カラーインクジェットプリンター向けに、1,200×1,200dpiの解像度...全文を読む
K・Dサービス、段ボール×デジタル印刷技術でSDGsの実現へ
環境配慮とコスト削減提案 アイデア次第で様々なマテリアルの代替品に
2021年4月6日スペシャリスト
配送箱が小物入れや写真立てに。二次展開の企画に自信
K・Dサービスは2020年7月、アイドルグループ「NMB48」の南羽諒さんが社長を務める架空会社「南ダンボール製作所」と段ボール事業で業務提携。これを契機にNMB48関連の商品も手掛けており、その中でも自信作となっているのが「NMB48福袋2021」の配送用段ボール箱を裏返すと小物入れになり、二次活用できる企画商品だ。
「2タイプあり、1つは全メンバー対象福袋用で、裏側にNMB48のイメージカラーが印刷されてあり、グッズを取り出した後は裏返せばグッズを入れる小物入れになるというもの。もう1つは推しのメンバー指定タイプとなり、51人のメンバー1人1人の顔が裏側に印刷されてあり、段ボール箱の一部を使用して組み立てることで、お気に入りのメンバーの写真入りの写真立てになる」(池田社長)
また、消防署に配送する段ボール箱には、大型の車庫をイメージした絵柄が印刷されていた。配送という役目を果たした後は、ドアや車庫の出入口の部分をカッティングすれば、子供がオモチャの車を出し入れする遊具になるというものだ。従来は「配送」という用途が終われば廃棄されていた段ボール箱を別の製品に二次展開できるという企画は、環境保全の観点からも社会の注目を集めそうだ。「今後も様々な企業にアイデアを提案していきたい」(池田社長)
また、大阪のひらかたパークは現在、NMB48とコラボしたイベントを実施しており、その特設展示場にはNMB48のメンバーの段ボールマテリアルによる等身大パネルが展示されている。
池田社長はこのようなオールダンボール製等身大パネルをイベントだけでなく、将来的にはインターネット通販により個人にも販売展開する構想を検討している。
「人物パネルはファンなら欲しいはず。当社の設備を活用すれば、等身大でも数千円で製作できる。将来的にはNMB48や、その他のグループ、キャラクターなども手掛けていきたい」(池田社長)
企業のブランディング戦略にも貢献
同社の段ボールマテリアルによる提案は、環境やコスト削減だけでなく、企業のブランディング戦略にも貢献している。小ロットフルカラー印刷が可能なデジタル印刷機により、従来の段ボール印刷の常識を覆す品質の印刷を小ロットから可能であるからだ。
「現在、フラワーギフトやコーヒーギフトの案件で採用されている。フラワーギフト用の箱には、外側だけでなく、内側にも優雅な花柄デザインが印刷されてあり、商品イメージを高めることができる。コーヒーギフトにも、季節毎にそのイメージに合うデザインを印刷してメーカーのブランディング戦略に活用していただいている」(池田社長)
また、コロナ禍で通販市場が伸びる中、但馬牛を取り扱う企業では、通販事業に力を入れていきたいということで、従来の木箱から、段ボールのパッケージに切り替えたという。
「これにより、従来よりも安価にパッケージを製作できるようになった。また、従来の木箱から紙になったことにより、軽量で持ち運びも楽で、環境にも優しくなった。帯の部分も段ボールで製作している」(池田社長)
また、このほか大手の製菓メーカーなど様々な企業と話が進んでいるということで、段ボールマテリアルのパッケージは今後、従来の木箱やプラスチックなどに変わるスタンダードとして定着していきそうだ。
新着トピックス
-
FFGS、製造現場の可視化・分析で印刷DXを支援
2024年4月5日 マーケティング
-
テクノロール、純国産機の「安心」提供[A3ノビサイズ枚葉コーター機]
2024年4月4日 製品・テクノロジー
-
コダックジャパン、頁物印刷とパーソナライズDMの市場開拓へ
2024年4月3日 スペシャリスト
-
大洞印刷、国内外の需要に対応〜デジタル印刷サービスが二桁成長
2024年4月3日 企業・経営
-
昭和堂、小児患者と家族に希望を-子どもの絵画をデジタル印刷で作品化
2024年4月1日 企業・経営
新着ニュース
SNSランキング
- 93sharesサンエムカラー、8K印刷をJet Press 750Sで再現
- 76sharesジップ、年間3億通を封入発送〜独自のダイレクトマーケティング事業展開
- 42sharesエイエイピー、「デジタル×紙」でイベント事業の高付加価値化へ[バリアブル印刷ソフトFormMagic採用事例]
- 39sharesSCREEN GA、「Creating A Future In Print 〜Tech x Irodori〜」テーマにdrupa2024に出展
- 38sharesFFGS、製造現場の可視化・分析で印刷DXを支援
- 32shares髙見紙化工所、表面化工+PODで新事業〜加工適性技術で差別化
- 30shares富士フイルムBI、DX実証の場へと進化した「Future Edge」
- 29sharesエプソン、機能性インクを搭載したMonna Lisaシリーズの新機種発売
- 27shares軟包装印刷向け水性インクジェットデジタルプレス「Jet Press FP790」発売
- 25sharesブラザー、水性顔料ラテックスインクを搭載した大判プリンター「WF1-L640」発売