大阪印刷、Indigo第3世代機におけるHP認定中古機国内1号機導入
[HP Indigo 7CPO導入事例]3台体制で潜在的成長に備え〜同人誌で「Indigo品質」認知
2022年1月11日ケーススタディ
同人誌印刷で知られる大阪印刷(株)(大阪市此花区常吉1-1-60 テクノパーク常吉8号地、根田貴裕社長)は昨年11月、Indigo第3世代機におけるHP認定中古機販売プログラム国内第1号機となる「HP Indigo 7CPOデジタル印刷機」を導入。アフターコロナの需要回帰を想定した設備強化として、同人誌印刷の主力機であるIndigoプレスを3台体制とすることで、生産キャパシティと瞬発力を高めるとともに、同社が「最大の敵」とするダウンタイム低減を実現している。
9期目にして「守りの経営」
同社は、もともと同人誌専門の「マンガ喫茶」というユニークな事業形態で2012年に創業。2年後の2014年には、そこに派生する同人誌印刷ビジネスに新規参入し、印刷業へと一気に業態変革をはかった新鋭企業だ。当初は店舗型のサービスだったが、5年前に印刷通販サイト「OTACLUB」(https://otaclub.jp)を立ち上げ、ネット受注型のビジネスモデルへと舵を切ることで大きく売上を伸ばした。印刷事業開始からの6年でライトプロダクション系のトナー機9台のほか、UVインクジェットプリンタや大判出力機、昇華転写プリンタなど、グッズやノベルティ用の生産機も設備するなど、印刷事業領域で飛躍的な成長を遂げている。
そんな同社も、9期目にして初めて前年の売上を下回った。その要因は言うまでもなく「新型コロナウイルスによるパンデミック」だ。否応なしに「守りの経営」を強いられた同社だが、それを共同経営者で製造部門を統括する緒方人志氏は「ある意味、楽しい時間だった」と明るく振り返る。
「コロナ前は、追われるままに増加する需要に応えるための設備投資を繰り返す『足し算の経営』だった。これは『当たる確立の高い賭け』だったと言える。しかし、コロナ禍で売上が減少し、使える資金も限られる中では、先を見据えて最も効率の良い投資方法を導き出す『計算式』が必要であり、その『正解率』は思ったより低くなる。創業時に立ち返り、当初のような賭けができたのは非常に楽しかった」(緒方氏)
生産キャパ増強と瞬発力強化急ぐ
イベントへの依存度が高い同人誌印刷分野において売上が半減する会社もある中で、対前年比15%ダウンと相対的にそのダメージは軽微だったと言える同社。この経営実績について緒方氏は、「潜在的な自社の成長」を仮定している。「経済のリオープニング時に需要が倍になったとして、他社は100%に戻るだけだが、当社は85%の倍で売上170%まで成長すると試算。これはある意味、我々にとって『危機』であり、生産キャパシティの増強および瞬発力強化を急いだ」(緒方氏)
そこで同社は昨年11月、大阪・日本橋商店街の一角にあった本社工場を、スペース拡張を目的に此花区の工業臨海地区へ移転するとともに、そのスペースを活かして同人誌印刷の主力機である「HP Indigoデジタル印刷機」を増設した。
同社では、4年前に中古の「HP Indigo 7600」を導入し、さらに昨年1月には新台の「HP Indigo 7900」を増設している。3台目となる今回は、Indigo第3世代機におけるHP認定中古機の国内第1号機となる「HP Indigo 7CPOデジタル印刷機」を選択した。HP認定中古機販売プログラムとは、HP Indigoデジタル印刷機の品質や先進的なアプリケーションのメリットと印刷の信頼性を確保するために、厳しい再生プロセスを経て認定された印刷機を認定中古機として再販するもの。緒方氏は「『認定』といっても他から中古機を購入する価格と大きな差はない。しかもメーカー保証という安心感がある。限られた予算の中で、無理をしてでも設備強化する必要があった当社にとって僥倖だった。何事も『初めて』『1番』を好む当社にとって『国内初』という響きも採用を後押しした」と語る。
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同社は、もともと同人誌専門の「マンガ喫茶」というユニークな事業形態で2012年に創業。2年後の2014年には、そこに派生する同人誌印刷ビジネスに新規参入し、印刷業へと一気に業態変革をはかった新鋭企業だ。当初は店舗型のサービスだったが、5年前に印刷通販サイト「OTACLUB」(https://otaclub.jp)を立ち上げ、ネット受注型のビジネスモデルへと舵を切ることで大きく売上を伸ばした。印刷事業開始からの6年でライトプロダクション系のトナー機9台のほか、UVインクジェットプリンタや大判出力機、昇華転写プリンタなど、グッズやノベルティ用の生産機も設備するなど、印刷事業領域で飛躍的な成長を遂げている。
そんな同社も、9期目にして初めて前年の売上を下回った。その要因は言うまでもなく「新型コロナウイルスによるパンデミック」だ。否応なしに「守りの経営」を強いられた同社だが、それを共同経営者で製造部門を統括する緒方人志氏は「ある意味、楽しい時間だった」と明るく振り返る。
「コロナ前は、追われるままに増加する需要に応えるための設備投資を繰り返す『足し算の経営』だった。これは『当たる確立の高い賭け』だったと言える。しかし、コロナ禍で売上が減少し、使える資金も限られる中では、先を見据えて最も効率の良い投資方法を導き出す『計算式』が必要であり、その『正解率』は思ったより低くなる。創業時に立ち返り、当初のような賭けができたのは非常に楽しかった」(緒方氏)
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