グラビア印刷・プラスチック包装資材のユニードパック(株)(本社/香川県仲多度郡まんのう町炭所西800、永森孝一社長)は2016年4月、デジタル印刷機「Indigo20000」にダックエンジニアリング(DAC)の全面フルカラーバリアブル印刷検査装置を搭載した。同時に、(株)トスバックシステムズの印刷業総合管理システム「ひだりうちわ」、検査装置のPDFを書き出すエスコグラフィックス(株)の「Automation Engine」とも連携させたことで、検査品質の向上だけでなく、入力作業の自動化、トレーサビリティー向上でフィードバックが容易になるなど、様々な効果を生み出している。
同社は、軟包材製品の印刷・製袋をメインに事業展開する企業。少量多品種・短納期の要望に対応するため、自社一貫生産できる設備力を強みとしており、デジタル印刷機2台、グラビア印刷機5台、製袋機は30台を保有する。また、昨今は環境対応資材の活用によるSDGsにも取り組んでいるほか、デジタル印刷機を活用したSDGsにも取り組む。デジタル課 兼 オンデマンドGrの高野明人課長は「デジタル印刷はロスが少ないため、無駄を減らすことができる。また、昨今注目される『脱プラ』にも貢献できる」として、今後は紙のパッケージなどもクライアントに積極的に企画・提案し、紙の印刷によるSDGsにも貢献していく考えだ。
そんな同社が検査装置導入を検討したのは2016年頃。HPのデジタル印刷機「Indigo20000」を2014年末に導入して、約1年が経過した頃である。この間は「目検」により人の目で検品を行っていたわけであるが、高野課長は「トラブルが発生したときに、何が原因であったのか後からでは分からない」ということが検査装置導入を検討した理由であったようだ。そして同社は展示会でいくつかの検査装置メーカーを視察。導入の条件は「オンラインでPDFとデータ照合できる」ことであった。その結果、「当時、条件を満たしていたのはDACだけであった」(高野課長)。現在は他メーカーからもPDFとデータ照合できる検査装置が開発されているようだが、「私の知っている限り、オンラインで精密な検査ができるのは現在もDACの検査装置のみである」(高野課長)ということだ。
そして、同社はDACの検査装置を2016年4月、「Indigo20000」に設置した。
特許取得の「回転ユニット」を絶賛
「とにかく、便利なんですよ」。高野課長がこのように絶賛するのは、DACが特許取得済みである検査装置の「回転ユニット」だ。
これは、ラインカメラ「Cocoセンサー」のコンパクトな特性を活かし、カメラと透過照明、検査ロールを回転させることで、簡単に表裏を切り替えて検査できる画期的な技術。通常、表裏検査を切り替える場合、検査面を変更するため紙パス変更が複雑で時間がかかるが、「回転ユニット」を使用すれば、一度ワークを切り、カメラを180度回転させ、ほぼ同じパスを通すだけのため、短時間で簡単に切り替えることができる。高野課長に作業手順を見せてもらったところ、約60秒で切り替えを行っていた。
高野課長は「短時間で簡単に切り替えることができるだけでなく、追加ロールも一体のため、理想のロール間ピッチで配置でき、ワークのバタつきが少なく安定した検査ができる」とコメントしている。
新着トピックス
ディーエムソリューションズ、最高毎時4万5,000通を達成[KODAK PROSPER S5導入事例]
2025年3月25日ケーススタディ
ディーエムソリューションズ(株)(本社/東京都武蔵野市御殿山1-1-3 クリスタルパークビル2F、花矢卓司社長)は、KODAK PROSPER S5インプリンティングシステムを導入後...全文を読む
FFGS、新Revoria Press登場で、柔軟な「最適生産」可能に
2025年3月25日スペシャリスト
外部支払い原価の増加が印刷会社の経営を圧迫する中で、富士フイルムグラフィックソリューションズ(株)(山田周一郎社長、以下「FFGS」)が展開する「最適生産ソリューション」への注目と期...全文を読む
最新ニュース
パラシュート、次世代型MIS「PNS」にメーカーワークフローソフトウェア連携機能を追加
2025年6月11日
パラシュート(株)(東京都世田谷区、兵藤伊織社長)は6月9日から、印刷業務の基幹システム「Print Navigator System」(プリントナビゲーターシステム、以下PNS)に...全文を読む
富士フイルムBI、「EDP Awards 2025」の3部門で最高評価を受賞
2025年6月9日
富士フイルムビジネスイノベーション(株)(本社/東京都港区、浜直樹社長・CEO)は、欧州の印刷専門誌で構成される団体European Digital Press(EDP)Associ...全文を読む
KOMORI、次世代デジタル印刷機「J-throne 29」を米国・1Vision社に北米初納入
2025年6月9日
(株)小森コーポレーション(東京都墨田区、持田訓社長)は、次世代デジタル印刷機「J-throne 29」を、米国の印刷会社1Vision社(テキサス州・ヒューストン)に北米で初めて納...全文を読む
ユニードパック、印刷不良の原因究明で印刷機の改良に貢献
Indigo20000×DAC検査装置:履歴管理でフィードバックが容易に
2023年1月5日ケーススタディ
グラビア印刷・プラスチック包装資材のユニードパック(株)(本社/香川県仲多度郡まんのう町炭所西800、永森孝一社長)は2016年4月、デジタル印刷機「Indigo20000」にダックエンジニアリング(DAC)の全面フルカラーバリアブル印刷検査装置を搭載した。同時に、(株)トスバックシステムズの印刷業総合管理システム「ひだりうちわ」、検査装置のPDFを書き出すエスコグラフィックス(株)の「Automation Engine」とも連携させたことで、検査品質の向上だけでなく、入力作業の自動化、トレーサビリティー向上でフィードバックが容易になるなど、様々な効果を生み出している。
同社は、軟包材製品の印刷・製袋をメインに事業展開する企業。少量多品種・短納期の要望に対応するため、自社一貫生産できる設備力を強みとしており、デジタル印刷機2台、グラビア印刷機5台、製袋機は30台を保有する。また、昨今は環境対応資材の活用によるSDGsにも取り組んでいるほか、デジタル印刷機を活用したSDGsにも取り組む。デジタル課 兼 オンデマンドGrの高野明人課長は「デジタル印刷はロスが少ないため、無駄を減らすことができる。また、昨今注目される『脱プラ』にも貢献できる」として、今後は紙のパッケージなどもクライアントに積極的に企画・提案し、紙の印刷によるSDGsにも貢献していく考えだ。
そんな同社が検査装置導入を検討したのは2016年頃。HPのデジタル印刷機「Indigo20000」を2014年末に導入して、約1年が経過した頃である。この間は「目検」により人の目で検品を行っていたわけであるが、高野課長は「トラブルが発生したときに、何が原因であったのか後からでは分からない」ということが検査装置導入を検討した理由であったようだ。そして同社は展示会でいくつかの検査装置メーカーを視察。導入の条件は「オンラインでPDFとデータ照合できる」ことであった。その結果、「当時、条件を満たしていたのはDACだけであった」(高野課長)。現在は他メーカーからもPDFとデータ照合できる検査装置が開発されているようだが、「私の知っている限り、オンラインで精密な検査ができるのは現在もDACの検査装置のみである」(高野課長)ということだ。
そして、同社はDACの検査装置を2016年4月、「Indigo20000」に設置した。
特許取得の「回転ユニット」を絶賛
「とにかく、便利なんですよ」。高野課長がこのように絶賛するのは、DACが特許取得済みである検査装置の「回転ユニット」だ。
これは、ラインカメラ「Cocoセンサー」のコンパクトな特性を活かし、カメラと透過照明、検査ロールを回転させることで、簡単に表裏を切り替えて検査できる画期的な技術。通常、表裏検査を切り替える場合、検査面を変更するため紙パス変更が複雑で時間がかかるが、「回転ユニット」を使用すれば、一度ワークを切り、カメラを180度回転させ、ほぼ同じパスを通すだけのため、短時間で簡単に切り替えることができる。高野課長に作業手順を見せてもらったところ、約60秒で切り替えを行っていた。
高野課長は「短時間で簡単に切り替えることができるだけでなく、追加ロールも一体のため、理想のロール間ピッチで配置でき、ワークのバタつきが少なく安定した検査ができる」とコメントしている。
新着トピックス
-
コニカミノルタジャパン、AccurioDays2025で新たなフラッグシップモデルを公開
2025年6月4日 製品・テクノロジー
-
大村印刷、特殊トナーと用紙対応力で小ロット・高付加価値ニーズに対応
2025年5月8日 ケーススタディ
-
ディーエムソリューションズ、最高毎時4万5,000通を達成[KODAK PROSPER S5導入事例]
2025年3月25日 ケーススタディ
-
FFGS、新Revoria Press登場で、柔軟な「最適生産」可能に
2025年3月25日 スペシャリスト
-
ウケゼキ、小ロット厚紙・パッケージ印刷を強化[Revoria PressEC1100導入事例]
2025年3月24日 ケーススタディ
新着ニュース
SNSランキング
- 63sharesミマキ、330シリーズとエコ溶剤インクが3M MCS保証認定
- 41sharesローランドDG、UVプリンターが紙器パッケージ製作に対応
- 39sharesSCREEN、Hunkeler Innovationdaysでインクジェットと後加工機の連携披露
- 38sharesKOMORI、241名が来場した新春特別内覧会のデモ動画(Impremia IS29s」公開
- 36sharesエプソン、使いやすさと安定稼働を両立したエプソン初のDTF専用プリンター発売
- 29sharesKOMORI、インクジェット印刷機とデジタル加飾機の連携披露
- 27shares日印機工とプリデジ協、IGAS2027の日程決定-2027年8月に東京ビッグサイトで開催
- 27sharesリコー、企業内・商用印刷の幅広いニーズに対応するカラー機の新機種発売
- 26sharesミヤコシ、軟包装向け水性インクジェット「MJP ADVANCED 45X for FILM」発表
- 25shares富士フイルムBI、デジタル印刷作品のコンテスト「IPA」の作品募集開始