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テクノロジーは力強い:波に乗るか、吞まれるか?

2018年7月4日企業・経営スペシャリスト

一般社団法人PODi

一般社団法人PODi

1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

モバイル:移動するターゲット

 2016年にスマートフォンの発達が著しかった。USC社は「デジタル・フューチャー・レポート」(PDF形式)を発表した。そのレポートは下記のデータから始める:

・米国のインターネット利用者率:90%
・1週間あたり平均利用時間:23.5
・1週間あたり家庭での平均利用時間:17.2
・携帯によるインターネット利用者:83%
・インターネット利用にあたって、携帯を好む人の比率:45% 
・1週間あたり仕事でインターネットに繋がっている時間:13.5
・1週間あたり仕事で活動的にインターネットを利用する時間:10.9

 ついこの前は、これらの数字はすべてゼロであったのだ!印刷出荷、郵便量、出版売上、その他の関連事業が減少傾向を見せ、再び2007-2008年のような状態(2008年の破滅的な不景気でないのが幸いであるが)だと考えざるを得ない。変化を示す兆候が出ている。

 Eコマースは2016年のブラックフライデーに売上を大きく伸ばし、モバイルの役割が記録的な大役を果たした。「プラクティカル・Eコマース Practical E-Commerce」というウェブサイトが下記を報じている:

・米国のEコマースの売上は、アドビ社が予想した30.5億ドルを約3億ドルも超え、33.4億ドルとなった。これは21.6パーセントの対前年比成長率である。

・アドビ社によれば、2016年のブラックフライデーにおいて、初めてモバイルからのオンラインショッピングが10億ドルを超えた。モバイルから消費された12億ドルは去年より33%上昇した。

・全てのモバイルの中で、ページ訪問数の45%がスマートフォンで、24%のブラックフライデーの売上はスマートフォンから取引された。

・全国小売業協会の調査結果によれば、2016年のブラックフライデーにおいて、1億850万人がオンラインショッピングを利用し、実際に店舗に行ったのは9,900万人に留まった。

 Google検索の60%はモバイルからとなった。

 ザ・センター・フォア・ザ・デジタル・フューチャー・レポート(The Center for the Digital Future Report)が、2010年から2015年までに起こった大きな変化を紹介している。我々が認識しなければならない大きな変化は、モバイルからのインターネットへのアクセスが2010年の23%から2015年の79%に3倍以上に成長したことである。現在、85%近くとなったのであろう。さらに大きな変化がある。GPSナビ利用率は12%から65%までとなり、ストリーミングメディアが13%から59%まで急増してきた。
携帯電話の機能利用率―5年間のトレンド (モバイル/スマートフォンによるインターネット利用者)

 さらには、乗り物の中で、または、道を歩きながらウェブサイトにアクセスする人、つまり"動きながら"のインターネット利用率がかなり上昇してきた。2013年に既に高く40%であったが、2015年には59%、約1.5倍まで増加してきた。
車、バス、路上でインターネットにアクセスしますか? (インターネット利用者対象)


 あなたの印刷ビジネスはモバイルに対して準備できているか?あなたは自社と顧客を結び付けることができる生産管理、経営管理ツール、その他のモバイル技術を既に活かしているか?顧客のコミュニケーションのプロジェクトにおいて、その新たな技術を活かすことに、どのような方法を提案しているか?それらを印刷物とどのように結び合わせるか?

 なお、USC社はザ・ワールド・インターネット・プロジェクト・インターナショナル・レポート も掲載した。選択された国のインターネット利用率を比較するレポートである(ダウンロードは無料)。

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1996年に米国で誕生した世界最大のデジタル印刷推進団体。印刷会社800社、ベンダー50社以上が参加し、デジタル印刷を活用した成功事例をはじめ、多くの情報を会員向けに公開している。また、WhatTheyThinkをはじめDMAなどの海外の団体と提携し、その主要なニュースを日本語版で配信している。

http://www.podi.or.jp

モバイル:移動するターゲット

 2016年にスマートフォンの発達が著しかった。USC社は「デジタル・フューチャー・レポート」(PDF形式)を発表した。そのレポートは下記のデータから始める:

・米国のインターネット利用者率:90%
・1週間あたり平均利用時間:23.5
・1週間あたり家庭での平均利用時間:17.2
・携帯によるインターネット利用者:83%
・インターネット利用にあたって、携帯を好む人の比率:45% 
・1週間あたり仕事でインターネットに繋がっている時間:13.5
・1週間あたり仕事で活動的にインターネットを利用する時間:10.9

 ついこの前は、これらの数字はすべてゼロであったのだ!印刷出荷、郵便量、出版売上、その他の関連事業が減少傾向を見せ、再び2007-2008年のような状態(2008年の破滅的な不景気でないのが幸いであるが)だと考えざるを得ない。変化を示す兆候が出ている。

 Eコマースは2016年のブラックフライデーに売上を大きく伸ばし、モバイルの役割が記録的な大役を果たした。「プラクティカル・Eコマース Practical E-Commerce」というウェブサイトが下記を報じている:

・米国のEコマースの売上は、アドビ社が予想した30.5億ドルを約3億ドルも超え、33.4億ドルとなった。これは21.6パーセントの対前年比成長率である。

・アドビ社によれば、2016年のブラックフライデーにおいて、初めてモバイルからのオンラインショッピングが10億ドルを超えた。モバイルから消費された12億ドルは去年より33%上昇した。

・全てのモバイルの中で、ページ訪問数の45%がスマートフォンで、24%のブラックフライデーの売上はスマートフォンから取引された。

・全国小売業協会の調査結果によれば、2016年のブラックフライデーにおいて、1億850万人がオンラインショッピングを利用し、実際に店舗に行ったのは9,900万人に留まった。

 Google検索の60%はモバイルからとなった。

 ザ・センター・フォア・ザ・デジタル・フューチャー・レポート(The Center for the Digital Future Report)が、2010年から2015年までに起こった大きな変化を紹介している。我々が認識しなければならない大きな変化は、モバイルからのインターネットへのアクセスが2010年の23%から2015年の79%に3倍以上に成長したことである。現在、85%近くとなったのであろう。さらに大きな変化がある。GPSナビ利用率は12%から65%までとなり、ストリーミングメディアが13%から59%まで急増してきた。
携帯電話の機能利用率―5年間のトレンド (モバイル/スマートフォンによるインターネット利用者)

 さらには、乗り物の中で、または、道を歩きながらウェブサイトにアクセスする人、つまり"動きながら"のインターネット利用率がかなり上昇してきた。2013年に既に高く40%であったが、2015年には59%、約1.5倍まで増加してきた。
車、バス、路上でインターネットにアクセスしますか? (インターネット利用者対象)


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