キーワードで検索

swissQprint、初のロールtoロール専用機「Karibu」発表

独創的な機能の数々搭載〜サイン&ディスプレイショウで国内初公開

2019年7月19日ケーススタディ

 さらに、ピアノのようにテーブル幅いっぱいに136個のバキュームスイッチが配置されている。各々のバキュームチャンネルが開閉可能で、デュアルロールの間のエリアなどをオフにしてエアー漏れを防ぐことができる。指先による軽いタップ操作のみでオンオフ切替が行われ、すべてのエリアをオンまたはオフにするのはわずか4秒程度。このバキュームスイッチも特許出願中の技術となっており、大野社長は「マスキングテープを貼るオペレーターの手間が省けるほか、不要なところはオフにできるため、音も静かになる」と同機能のメリットについて説明している。

 また、4本のステータスインジケーターが装備されているため、離れた位置からでも機械の状態と印刷ジョブの進行状況を確認することができる。オペレーターは室内の別の場所で他の作業を行っている際にも「Karibu」に目を配ることができるため、多能工にも配慮した機能であると言えそうだ。

 この他、波打つメディアを金属ホルダーで抑え込むエッジホルダーなどの機構も搭載している。

専用インク、ソフト開発〜インクの柔軟性、簡単な面付けが可能に

 swissQprint社は今回、Karibu用として、ロールtoロール専用のインクを開発した。硬化後のインクは柔軟性があり、多様なロールメディアに使用することが可能。インクはNVCフリー、Greenguard Gold認証を取得済みで、印刷したものを学校や医療機関などでも使用できる。

 さらに、Karibu用のプリンタソフトウェア「Lory」を開発した。ドラッグ&ペーストによる簡単な面付け作業が可能になったほか、バキュームの強度なども細かい数値を入れて管理できる。ジョブ進行状況の確認やインクの残りなども確認でき、QRコードによりインクの素性を読み取り管理することもできる。このほか、コントロールパネルも埋め込みではなく、角度を代えて動かすことができる。大野社長は「細かいところになるが、作業のやりやすさなど、人間工学的にも配慮した設計となっている」と説明する。

 Karibuは、すでにスイスとドイツの2社のユーザーが導入して実稼働を開始している。ハンドリングに優れていることや、24時間稼働にも耐える耐久性、インクの柔軟性、そして最高1,080×360dpiで212平米/時の生産性などが高く評価されているようだ。すでに全世界で13台を受注しているようで、大野社長は「全世界でソフトサイネージが伸びていく中、Karibuの需要はますます増えてくると確信している」として、将来的な国内での普及にも自信を見せている。

新着トピックス

kyodoinsatsukougyou_pc1120_tn.jpg

共同印刷工業(京都)、安定性の高さが決め手[Revoria Press PC1120導入事例]

2024年10月9日ケーススタディ

 京都を拠点に出版印刷を手がける共同印刷工業(株)(本社/京都市右京区西院清水町156-1、江戸孝典社長)は2024年3月、富士フイルムのプロダクションカラープリンター「Revoria...全文を読む

mimaki_ij24_ts330-1600_tn.jpg

ミマキ、捺染方式を刷新 - 簡便性と汎用性の「TRAPIS」

2024年9月28日製品・テクノロジー

 (株)ミマキエンジニアリング(本社/長野県東御市、池田和明社長)は、2023年6月に開催されたITMAで技術出展した「捺染顔料転写プリントシステム」を製品化し、環境と人に優しい次世代...全文を読む

最新ニュース

swissQprint、SuperGraphics社に2,000台目のプリンタ納入

2024年11月28日

 swissQprintは、シアトルに本社を置くSuperGraphics社に2,000台目となるワイドフォーマットプリンタを導入した。これはswissQprintにとってのマイルスト...全文を読む

dp_motiduki_variable_studio_20241127_tn.jpg

望月印刷、クラウド型バリアブルソフトを導入し属人化脱却と品質向上を実現

2024年11月28日

 望月印刷(株)(東京都台東区)は、このほどコニカミノルタジャパン(株)が提供するクラウド型の可変印刷ツール「Variable Studio」を導入し、属人化脱却と品質向上を実現した。...全文を読む

dp_truepress_jet_520hd_20241118_tn.jpg

SCREEN、令和6年度近畿地方発明表彰「日本弁理士会会長賞」を受賞

2024年11月18日

(株)SCREENホールディングスは、(公社)発明協会が主催する「令和6年度 近畿地方発明表彰」において「用紙蛇行に対応する印刷装置(特許第6438718号)」で「日本弁理士会会長賞」...全文を読む

swissQprint、初のロールtoロール専用機「Karibu」発表

独創的な機能の数々搭載〜サイン&ディスプレイショウで国内初公開

2019年7月19日ケーススタディ

  • twitter
  • facebook
  • line

 さらに、ピアノのようにテーブル幅いっぱいに136個のバキュームスイッチが配置されている。各々のバキュームチャンネルが開閉可能で、デュアルロールの間のエリアなどをオフにしてエアー漏れを防ぐことができる。指先による軽いタップ操作のみでオンオフ切替が行われ、すべてのエリアをオンまたはオフにするのはわずか4秒程度。このバキュームスイッチも特許出願中の技術となっており、大野社長は「マスキングテープを貼るオペレーターの手間が省けるほか、不要なところはオフにできるため、音も静かになる」と同機能のメリットについて説明している。

 また、4本のステータスインジケーターが装備されているため、離れた位置からでも機械の状態と印刷ジョブの進行状況を確認することができる。オペレーターは室内の別の場所で他の作業を行っている際にも「Karibu」に目を配ることができるため、多能工にも配慮した機能であると言えそうだ。

 この他、波打つメディアを金属ホルダーで抑え込むエッジホルダーなどの機構も搭載している。

専用インク、ソフト開発〜インクの柔軟性、簡単な面付けが可能に

 swissQprint社は今回、Karibu用として、ロールtoロール専用のインクを開発した。硬化後のインクは柔軟性があり、多様なロールメディアに使用することが可能。インクはNVCフリー、Greenguard Gold認証を取得済みで、印刷したものを学校や医療機関などでも使用できる。

 さらに、Karibu用のプリンタソフトウェア「Lory」を開発した。ドラッグ&ペーストによる簡単な面付け作業が可能になったほか、バキュームの強度なども細かい数値を入れて管理できる。ジョブ進行状況の確認やインクの残りなども確認でき、QRコードによりインクの素性を読み取り管理することもできる。このほか、コントロールパネルも埋め込みではなく、角度を代えて動かすことができる。大野社長は「細かいところになるが、作業のやりやすさなど、人間工学的にも配慮した設計となっている」と説明する。

 Karibuは、すでにスイスとドイツの2社のユーザーが導入して実稼働を開始している。ハンドリングに優れていることや、24時間稼働にも耐える耐久性、インクの柔軟性、そして最高1,080×360dpiで212平米/時の生産性などが高く評価されているようだ。すでに全世界で13台を受注しているようで、大野社長は「全世界でソフトサイネージが伸びていく中、Karibuの需要はますます増えてくると確信している」として、将来的な国内での普及にも自信を見せている。

新着トピックス

新着ニュース

PAGE TOP